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「チケット駆動開発」導入の戦略

Dec 8, 2020

#ssmjp Advent Calendar 2020 8日目の記事です。

発表では詳細をお話する時間は無かったので、 「こういったスケジュール感で動いていったのか」という雰囲気を スライドからつかんでもらえたらと考え、3ヶ月ごとに区切ったスケジュールを表示しました。

入社した2019年3月の時点で、 この1年間のスケジュールをイメージできていたわけではないです。 お話できなかった、転職してきたばかりで信頼貯金も無い私が、 「チケット駆動開発」を導入するため、何を思い、 どのように動いていこうと考えたのかについて書きました。

チケット駆動開発がまわりはじめるまでの取り組み

https://speakerdeck.com/zinrai/okr-tidd-case

小さくはじめる

ISP 時代に、 意思決定する立場の方が「広く意見を求めてみましょう」 「関係者として誰々も必要だな」と行動した結果、 関係者が多いがために収拾が付かなくなったり、 動きが鈍化するということを目の当たりにしました。

やる前から、なんだか収拾が付かなくなりそうだなと感じてはいましたが、 人数が増えれば増えるほど小回りが効かなくなり、調整にひたすらコストが掛かり、 動きも鈍化していくという状況が繰り広げられているのを見て、 当事者ではないですが、辛い気持になりました。

同時に、何かを進めるときは、まずは自分の見方を見付け、巻き込み、 少しずつその輪を広げていくという動きをしたほうが、 自分が使うエネルギーが少なくて済むのかもしれないなと感じました。

「チケット駆動開発」を導入するとなったら、 段階的にチームメンバーを巻き込んでいくというやり方で進めてみようと考えました。

どういう状態を目指したいのか言語化する

「チケット駆動開発」をチームに導入するでは、 どのような状態を目指しているのかわかりません。 「チケット駆動開発」は手段であって目的ではありません。

チームにチケット駆動開発を広めていく場合は、 自身の今までの経験、チームの状態から、チケット駆動開発を使い、 どのようなことを実現していきたいかを自分の中で言語化しておく必要があると考えました。

チームの状況を観察する

転職してきたばかりで、何もわかりません。 チームでは日次でミーティングを実施していて、 Slack がコミュニケーションの場となっていることはわかりました。 これらから、チームでは何がどのように行われているのかを観察し、 どのような場面で「チケット駆動開発」を利用できそうかを見極めようと考えました。

一人でチケット駆動開発する

チームに Redmine でのチケット駆動開発は無いので、 良いものと言える具体的な材料はどこにも無い状態でした。 まずは Redmine を準備し、見せられる具体的なものを 自分一人でチケット駆動開発することで、作っていくことにしました。

前向きな人を探す

ISP にて、他部門から移動してきた方、中途で入社してきた方、新入社員などに対し、 「チケット駆動開発」をインプットする機会が何度もありました。 何においてもそうですが、興味を持って自分なりに試行錯誤し、 前向きに取り組む人の吸収していく力というのは、 そうでない人に比べものならないとうことをインプットした経験などから私は学んでいます。

ISP では、入社時に「チケット駆動開発」が存在しており、私はそれに乗っかるだけでした。 今回は、すでに仕組みがあるという状態ではなく、私一人から「チケット駆動開発」をはじめることになります。 前向きでない人を説得するために払うコストというのは非常に高く、疲れます。 私一人からはじまる取り組みのため、自分への心理的な負荷を可能な限り下げなければ、持続しないだろうと考えました。 チームメンバーを観察し、「チケット駆動開発」に対して前向きそうな人、 相性が良さそうな人を最初に巻き込むターゲットとすることに決めました。

小さなサイクルをまわす

「チケット駆動開発」の仕組みが提供されている場で、チケット駆動開発をしたことはありますが、 仕組みが提供されていないチームに「チケット駆動開発」を導入した経験はありません。 何をしていけばよさそうだ、どうしていけばよさそうだということは、自分の中に確立していません。

そこで、全ては実験で、実験なので失敗することもある、 失敗から学んで次の行動を決めていけばよいやと思うことにしました。

やってみたらよいかなと考えたことを2から3ヶ月くらいのサイクルの中で試し、 チームの反応を見ながら、次にどう動いていくのかを決めていこうと考えました。

効果の無さそうなことをいつまでも続けても無駄だし、 私も参加者のモチベーションも下がっていくだけで、 駄目そうだと感じた取り組みにいつまでも固執しないことを心に決め、 チームの反応と期間を判断のトリガーとしました。

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